鹿子木健の相場学

■利食いと損切りが表裏一体であるということ(その2)

利食いと損切りを表裏一体で考えなければならない理由を、

もう1つの事例をもとにご説明します。

利食いとリミット、損切りとストップは別の概念だということ、

ご理解いただいていると思います。

 

利食いは利益を確定させること。

手動、裁量で利益を確定させても利食いですし、

リミットが約定して自動的に利益確定となっても利食いです。

 

損切りは損失を確定させること。

手動、裁量でポジションを閉じて損失確定でも損切り、

ストップロスが約定して自動的に損失確定でも損切りです。

 

リミットとストップはエントリーする時に設定しておきます。

たとえば、ポンド/ドルを1.33で買うとして、

リミットを1.36、ストップを1.32に置きます。

1.36まで上昇すれば300pipsの利益が確定になりますし、

1.32まで下落すれば100pipsの損失が確定します。

その範囲で利益も損失も限定してしまうので、

それ以上に利益や損失が大きくなることはありません。

 

上の文章、少し意識して書きました。

利食いと損切りが表裏一体であること、お気づきになったでしょうか?

リミットは損失を限定するため(想定以上に損が出ないため)に置くのですが、

リミットも、利益を限定するために置くのです。

ポンド/ドルが仮に1.39まで上昇すれば600pipsの利益ですが、

わざわざ1.36に置いているからです。

 

さて、ここからが本論です。

トレードでほとんど方はストップとリミットを置くと思います。

リスクリワードを考えると、ストップよりもリミットの値幅を大きく取りたいところです。

しかし実際のトレードでは、日々変化する相場に対応することのほうが、

自分が設定したリミットやストップにこだわるよりも大事です。

 

リミットに達していなくても、利食いしてしまうことがあると思います。

私もあります。

では反対に、ストップのほうはどうでしょうか?

ストップが約定していなくても、シナリオと違ったら損失確定させているでしょうか?

 

リミット(利食い)は最後まで待たず、小さな利益を確定させてしまい、

ストップ(損切り)は常に約定するまでじっと待っている、ということはありませんか?

 

利食いと損切りは表裏一体です。

利食いのほうは利益が小さくても利食いするのに、

損切りは最大損失(ストップ約定のこと)をいつも引き出しているのでは、

バランスが悪いですよね。

 

利益が伸びないという人は、このようなことをしている人が少なくないのでは?

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ストップ約定を待つ

リミット約定を待つ

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ストップ約定を待たない

リミット約定を待たない

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段階的利食いをする

段階的損切りをする

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段階的利食いをしない

段階的損切りをしない

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いずれも1セット、表裏一体です。

 

みなさんのトレードを改善するための何かのヒントになれば幸いです。

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