鹿子木健の相場学

■カッコつけてもOK、楽しんでもOK

トレードはあくまでお金を稼いだり増やしたりするための手段、

トレードする目的は利益を得ることであって、トレードそのものを楽しむことではない。

・・・これは私が常日頃口を酸っぱくして申し上げていることです。

 

目的と手段が入れ替わっているせいで、願うような結果を得られない人が多いので、

このように言わざるをえなかったのです。

楽しんではいけない、トレードにやりがいを感じてはいけないということではありません。

 

たとえば車の運転。

交通手段としての車を運転する目的は、時間内に目的地にたどり着くことです。

運転が楽しければ、目的地にたどり着かなくても、途中で事故で死んでもいいなどと考える人はいないでしょう。

トレードと同じことですよね。

 

ただ、楽しんではいけないのか。

タイヤやシートを交換したりして、調整したい。

AT車よりもMT車の運転が好き。

車の運転をするとリラックスできる。

・・・いいと思います。

 

楽しみを感じてはいけない、ということになれば、運転するのではなくバスやタクシーに乗ればいいことになりますし、

自動運転しかない、ということになるのでしょう。

 

道路交通法違反をしない、事故を起こさない、人を殺さない、傷つけない、恐怖を与えないといった

基本的なことが守られている範囲内で、楽しむことは悪いことではありません。

 

トレードでも、利食いしても損切りしても何も感じてはいけない、ということだと窮屈ですよね。

チャートを見てワクワクしてはいけない、自分のポジションが利益になっても喜んではいけない、

トレードでストレスを発散してはいけない、ということは決してありません。

 

自分に酔ってもOK(笑)、カッコつけてもOK、楽しんでもOKです。

利益がなくならない限りは。

 

スポーツカーに乗るのもOK。

ただし、乗りこなせないのにスポーツカーを乗り回して事故を起こすのは論外。

モニターを4~6枚並べて、為替と株とコモディティを全部表示させ、インジケータをたくさん表示させて、ファンダメンタルズ情報をリアルタイムでチェックして、トレーダーどうし相場予想について会議を重ねるのもOK。

そういった自分に酔うのもOK。

 

カッコつけたくてやっている、楽しむのを目的にしているという自覚がある限りはまったくOK。

でも、そうしたほうが利益になると本気で思ってやっている人はアウトです。

 

 

 

鹿子木健の相場学より

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