鹿子木健の相場学

■デモトレードの活用法

証拠金を投入するリアルトレードを開始する前に、デモトレードに取り組むことをお勧めしています。

FXで利益を上げられるようになるためには、デモトレードというプロセスは必須です。

しかし、多くのトレーダーはデモトレードの優れた点を評価していないばかりか、

「本気になれない」「デモではあまり意味がない」とデモトレードに取り組もうとさえしません。

デモトレードに正しく取り組むことが、トレードで成功する(つまり稼ぐ)ための最短コースです。

 

最近のデモトレードのシステムは高性能で、リアルトレードとの差はほとんどありません。

レートも、同じです(一部レートが異なる会社もありますが、論外です)。

 

私はデモトレードでも証拠金を使ったトレードでも、まったく同じように取り組むことができます。

チャートが同じように動き、証拠金の増減も同じように変化し、資金管理も同じようにできるので、

「デモトレードは違う」という理由を見つけられません。

 

思うに、デモトレードで本気になれないのではなく、証拠金を使ったトレードで熱くなっているだけではないでしょうか?

また、トレードを身につけることに関心があるのではなく、トレードのスリルを味わいたいだけではないでしょうか?

 

デモトレードは利点だけであって、弊害はゼロです。

デモトレードに慣れると証拠金を使うトレードでは恐くなる、と言う人もいますが、まったく根拠はありません。

そういう人たちは、デモトレードをしていないか、しても2、3日ちょこっと試しただけだと思います。

 

デモトレードの利点はいくつもありますが、最も大きいのは、証拠金が減らないということです。

当たり前のようですが、当たり前ではありません。

 

トレードを学ぶ初期段階では、必ず失敗をしますし、間違いを犯します。

また、ポジション管理の方法がわかりません。

しかし実践しなければ、いつまでたっても上達しません。

 

学ぶ段階で、失敗を繰り返すということは、証拠金を減らす、つまりお金を失うことを意味します。

右も左もわからない入門者のときに1000万円あったとしても、何となく感覚がつかめてきたときには

800万円になり、もう少し自信がついてきたときには600万円にまで減り、ある程度「これでいけるかも」と

手ごたえを感じるころには400万円になり、もう大丈夫勝てそうだという状態になったときには、

200万円しか残っていない…これは冗談とは言えない、よくある話です。

 

せっかくトレードを身につけて、これから稼げるというときに、

元手がなくなっていたら、なんと残念なことでしょうか。

証拠金は、学び始めたときに使い始めるためにあるのではないのです。

学ぶためには教材も必要でしょうし、セミナーに参加することも必要でしょう。

そういうものにお金を使うことは立派な投資なので意味があると思いますが、

証拠金を減らしていたらそれは投資ではありませんし、何の意味もありません。

 

証拠金を何十万も、何百万も飛ばして、その結果トレードを身につけられるならまだよいのですが、

同じ失敗を繰り返して証拠金をなくすだけで、何の成長もしないという例も多いです。

それなら、最初から何十万かの予算を立てて、ちゃんと学びのためにお金を使っていたらよかった、ということになります。

 

デモトレードの利点は証拠金を減らさないだけではありません。

証拠金を増やすこともできます。

どうやって増やすのでしょうか?

証拠金に積み増していくのです。

お給料や副収入の一部を、将来トレードで稼げるようになったときのために、積み立てておくのです。

 

1000万円の証拠金を準備したのに、トレードで稼げる状態になったときには

200万しか残っていなかった人の例を出しましたが、その反対になるということです。

学習期間は、1000万円の証拠金に少しずつ積み増していき、半年後か1年後に稼げる自信がついたときには

1500万や2000万の証拠金から始められるようにするのです。

証拠金を飛ばして200万しか残っていない人と、増やして2000万から始められる人では、その差10倍です。

 

「デモトレードではいろいろ試すのがよい」という考え方と、

「デモトレードは本番と同じようにやるほうがよい」という考え方があります。

どちらが正しいのでしょうか?

そのことについては、次回お話したいと思います。

 

 

ソフィアFX

2019年8月18日

鹿子木健の相場学より

 

友だち追加

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です