鹿子木健の相場学 2019年12月27日2019年12月10日 by 鹿子木健 ■トレードとは資金管理のことである いろいろな人がトレード手法を考案したり公開したりしていますが、多くの場合、 トレード手法はトレード手法であり、資金管理は別ものという位置づけです。 つまり、トレード手法と資金管理は区別して考えられてきました。 まずトレード手法を身につけ、そこに資金管理を足していくという考え方です。 (なかには資金管理を無視する手法すらありますが) しかし、私は10の勝ちパターンというフレームワークを作ったとき、資金管理は後から足すものではなく、 最初から組み込まれている必要があると考えました。 私の出発地点は、トレード手法と資金管理は区別できないものである、 トレード手法と資金管理は一体であるとの考え方でした。 途中、多少調整があったものの、10の勝ちパターンには最初からエントリーにおけるレバレッジ、 損切におけるリスク許容、利食いの値幅が損切りの値幅よりどれくらい大きいときにエントリーするか、 あるいは段階的利食いなど、資金管理が組み込まれていました。 資金管理を無視して、テクニカル分析だけを根拠に「このサインで買い」「このサインで売り」という手法を 組み立てた場合、そのほとんどが「ワークする」のです。 つまり、勝てるように見える、ということです。 紹介されているその手法の視点でチャートを見ると、その手法でしっかり利益になりそうに見える。 だから、これはすごい、となる。 そんな手法を売っている人がたくさんいます。 そして、「レバレッジ25倍の場合、〇〇円の利益」という誇大広告ができてしまう。 「〇つの相場のサインをチェックするだけ」というキャッチコピーができてしまう。 しかし、それらの手法を実際に試してみると、大きな壁にぶち当たります。 ・どのくらいのポジションサイズでエントリーすればいいの? ・損切りのサインはわかったけど、そこまで待ったら含み損が大きくなりすぎる。 ・サインをチェックするだけなのはいいけど、実際に自分のお金が動いているんだよ (解説しているだけの人は無責任だと感じる)。 資金管理は自分でやってください、もし大きな損失が出たり、勝てなかったりしたら、 それはあなたの資金管理が悪かっただけです、私の手法は悪くない、という言い分になります。 それで、「レバレッジ25倍の場合は〇〇円の利益になります」などという広告を打つのは悪徳商売としか思えません。 レバレッジ何倍なら、その手法で利益にまでもっていけるかを一言も言わないで、 このサインで売買してくださいというのは、無責任としか言いようがありません。 もちろん手法を考えた人がそこまで責任をとる必要はありませんが、その場合は、 資金管理の要素を除外して、このサインで売買したら利益になりますとは言えないはずです。 売買サインだけ教えて、資金管理は勝手にやってください、と言う。 しかも、勝ったら私の手法のおかげだと言い、負けたらあなたの資金管理がなってないからと言う。 ここがおかしいと思うのです。 資金管理はそもそも手法の一部であり、切り離せないものです。 もっと突っ込んで言うと、資金管理こそトレード手法の中心軸にあるものです。 売買サインも大事かもしれませんが、それより大事なのはどうやって自分の大切なお金を相場に傾けていくか、 どうやって利食いして利益を獲得するか、どうやって損切りして証拠金を減らさないか、 リスクをどうやってコントロールするか、そして大きなチャンスでどうやって利益を最大化するか。 このことに比べたら、売買サインやエントリーポイントなどごくごく小さな要素にすぎないと私は思います。 ですから、トレードとは何か?という問いに対して、「トレードとは資金管理のことです」と答えますし、 資金管理とは何ですか?という問いに対しても「資金管理とはトレードのことです」と答えます。 資金管理は重要です、と言う人は多いと思います。 しかし資金管理がトレードで最も大きな部分を占めていると教える人はだれもいません。 公開した当初から、「10の勝ちパターンは手法ではない」と言い続けてきました。 勝つための行動原則(これは資金管理の概念に非常に近いものです)だと 何度も繰り返し発信してきましたが、なかなか理解されませんでした。 多くの人が〇〇のサインをチェックするだけ!驚異の・・・!〇十年勝ち続けた〇〇ディーラー! などの派手なキャッチに反応し、手法至上主義が広がっているなかでは、 「勝てる相場環境と勝つための行動原則が一致したときだけトレードする10の勝ちパターン」 などと言っても魅力がありませんよね。 しかし感謝なことに、10の勝ちパターンを理解してくださって、堅実に取り組み実践し、 結果を出す方々がどんどん増えてきました。 大変ありがたいことです。 トレード手法だけでは勝てないことにようやく気づいたという人たちも、増えていると思います。 資金管理に今一度、光を当ててみたい、資金管理こそがトレードで最も重要なものであることを確信し、トレードを変えてほしい。 これまで勝てなかった人に勝てるようになってほしい。 そんな思いを込めて、伊藤彰洋さんとこのたび書かせていただいたのが 「FXで勝つための資金管理の技術 損失を最小化し、利益を最大化するための行動理論」(パンローリング)です。 ソフィアFX 2019年9月6日 鹿子木健の相場学より 共有:クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます) 関連 鹿子木健,けん,ソフィア,メデュ,FX,勝ちパターンパンローリング,資金管理
いろいろな人がトレード手法を考案したり公開したりしていますが、多くの場合、
トレード手法はトレード手法であり、資金管理は別ものという位置づけです。
つまり、トレード手法と資金管理は区別して考えられてきました。
まずトレード手法を身につけ、そこに資金管理を足していくという考え方です。
(なかには資金管理を無視する手法すらありますが)
しかし、私は10の勝ちパターンというフレームワークを作ったとき、資金管理は後から足すものではなく、
最初から組み込まれている必要があると考えました。
私の出発地点は、トレード手法と資金管理は区別できないものである、
トレード手法と資金管理は一体であるとの考え方でした。
途中、多少調整があったものの、10の勝ちパターンには最初からエントリーにおけるレバレッジ、
損切におけるリスク許容、利食いの値幅が損切りの値幅よりどれくらい大きいときにエントリーするか、
あるいは段階的利食いなど、資金管理が組み込まれていました。
資金管理を無視して、テクニカル分析だけを根拠に「このサインで買い」「このサインで売り」という手法を
組み立てた場合、そのほとんどが「ワークする」のです。
つまり、勝てるように見える、ということです。
紹介されているその手法の視点でチャートを見ると、その手法でしっかり利益になりそうに見える。
だから、これはすごい、となる。
そんな手法を売っている人がたくさんいます。
そして、「レバレッジ25倍の場合、〇〇円の利益」という誇大広告ができてしまう。
「〇つの相場のサインをチェックするだけ」というキャッチコピーができてしまう。
しかし、それらの手法を実際に試してみると、大きな壁にぶち当たります。
・どのくらいのポジションサイズでエントリーすればいいの?
・損切りのサインはわかったけど、そこまで待ったら含み損が大きくなりすぎる。
・サインをチェックするだけなのはいいけど、実際に自分のお金が動いているんだよ
(解説しているだけの人は無責任だと感じる)。
資金管理は自分でやってください、もし大きな損失が出たり、勝てなかったりしたら、
それはあなたの資金管理が悪かっただけです、私の手法は悪くない、という言い分になります。
それで、「レバレッジ25倍の場合は〇〇円の利益になります」などという広告を打つのは悪徳商売としか思えません。
レバレッジ何倍なら、その手法で利益にまでもっていけるかを一言も言わないで、
このサインで売買してくださいというのは、無責任としか言いようがありません。
もちろん手法を考えた人がそこまで責任をとる必要はありませんが、その場合は、
資金管理の要素を除外して、このサインで売買したら利益になりますとは言えないはずです。
売買サインだけ教えて、資金管理は勝手にやってください、と言う。
しかも、勝ったら私の手法のおかげだと言い、負けたらあなたの資金管理がなってないからと言う。
ここがおかしいと思うのです。
資金管理はそもそも手法の一部であり、切り離せないものです。
もっと突っ込んで言うと、資金管理こそトレード手法の中心軸にあるものです。
売買サインも大事かもしれませんが、それより大事なのはどうやって自分の大切なお金を相場に傾けていくか、
どうやって利食いして利益を獲得するか、どうやって損切りして証拠金を減らさないか、
リスクをどうやってコントロールするか、そして大きなチャンスでどうやって利益を最大化するか。
このことに比べたら、売買サインやエントリーポイントなどごくごく小さな要素にすぎないと私は思います。
ですから、トレードとは何か?という問いに対して、「トレードとは資金管理のことです」と答えますし、
資金管理とは何ですか?という問いに対しても「資金管理とはトレードのことです」と答えます。
資金管理は重要です、と言う人は多いと思います。
しかし資金管理がトレードで最も大きな部分を占めていると教える人はだれもいません。
公開した当初から、「10の勝ちパターンは手法ではない」と言い続けてきました。
勝つための行動原則(これは資金管理の概念に非常に近いものです)だと
何度も繰り返し発信してきましたが、なかなか理解されませんでした。
多くの人が〇〇のサインをチェックするだけ!驚異の・・・!〇十年勝ち続けた〇〇ディーラー!
などの派手なキャッチに反応し、手法至上主義が広がっているなかでは、
「勝てる相場環境と勝つための行動原則が一致したときだけトレードする10の勝ちパターン」
などと言っても魅力がありませんよね。
しかし感謝なことに、10の勝ちパターンを理解してくださって、堅実に取り組み実践し、
結果を出す方々がどんどん増えてきました。
大変ありがたいことです。
トレード手法だけでは勝てないことにようやく気づいたという人たちも、増えていると思います。
資金管理に今一度、光を当ててみたい、資金管理こそがトレードで最も重要なものであることを確信し、トレードを変えてほしい。
これまで勝てなかった人に勝てるようになってほしい。
そんな思いを込めて、伊藤彰洋さんとこのたび書かせていただいたのが
「FXで勝つための資金管理の技術 損失を最小化し、利益を最大化するための行動理論」(パンローリング)です。